ChatGPTの200ドルプランは、実質2倍の値上げ——全プランで「利用の最小単位20ドル」にそろった理由
9月29日、OpenAIはChatGPTに月額500ドルの新プラン「Pro 500」を加えました。同時に、月額200ドルの「Pro 200」は、料金はそのままで利用枠がPlusの20倍から10倍へ半分になります。すでに契約している人は10月29日まで20倍を使えますが、10月30日からは10倍です。
報道では「500ドルの最上位プラン登場」に注目が集まりました。しかし、プライシングの観点で大きいのは、むしろPro 200のほうです。料金を据え置いて量を半分にするのは、量あたりの単価を2倍にする値上げだからです。
そして、各プランの月額を、利用の最小単位(Plusの利用枠1つ分)あたりに割り直すと、OpenAIの料金表がひとつの線にそろったことが見えてきます。
この記事の結論
・Pro 200は、量あたりで見ると2倍の値上げ。利用の最小単位(Plusの利用枠1つ分)あたりの価格が、10ドルから20ドルになる
・改定後は、Plus・Pro 100・Pro 200・Pro 500のすべてで、利用の最小単位が20ドルにそろう。量の割引がなくなった
・最上位のPro 500は、量ではなく速さで差をつけている。その理由と、自社のプラン表での確かめ方は会員限定パートで解説
何が変わるのか
月額
Plus:20ドル
Pro 100:100ドル
Pro 200:200ドル
Pro 500(新設):500ドル
利用枠(Plusの何倍か)
Plus:1倍
Pro 100:5倍
Pro 200:20倍 → 10倍
Pro 500(新設):25倍
Pro 500は、利用枠が最も大きいだけでなく、高速モード「Ultrafast」を使える唯一のプランです。開発用のCodexで最大8倍速くなります。Pro 100やPro 200でクレジットを買い足しても、提供開始時点ではUltrafastは使えません。
「Plus 1つ分」で割ると、全部20ドルになる
各プランの月額を、利用枠で割ってみます。Plusの利用枠1つ分あたり、いくら払っているかです。

Plus:20ドル ÷ 1倍 = 20ドル
Pro 100:100ドル ÷ 5倍 = 20ドル
Pro 200(改定前):200ドル ÷ 20倍 = 10ドル
Pro 200(改定後):200ドル ÷ 10倍 = 20ドル
Pro 500:500ドル ÷ 25倍 = 20ドル
改定前は、Pro 200だけが半額でした。たくさん使う人ほど1つ分が安くなる、量の割引がPro 200にだけついていたわけです。
改定後は、この割引がなくなります。どのプランを選んでも、Plus 1つ分は20ドル。料金表がきれいに1本の線に並びました。
Pro 200の利用者にとっては、どれだけの値上げか
これまでPro 200で20倍分を使い切っていた人を考えます。10月30日以降、同じ量を使い続けるには、Pro 500に移るしかありません。月額は200ドルから500ドルへ、2.5倍です。
一方、10倍で足りていた人にとっては、何も変わりません。値上げの影響を受けるのは、Pro 200の枠を使い切っていた顧客層だけです。
つまり今回の改定は、全員に一律にかかる値上げではありません。よく使う顧客層にだけ、量に応じた額を払ってもらうように料金表を組み替えたものです。
なぜ「速さ」だったのか
前回の記事では、二条城の二重価格を取り上げました。あのときの値上げの切り口は「居住地」でした。今回、OpenAIが最上位プランにつけた値上げの切り口は「速さ」です。
ここで考えたいのは、なぜ500ドルのプランに、量の割引ではなく速さをつけたのかです。
そして、自社のプラン表で上位プランをつくるとき、量で差をつけるのか、量以外の何で差をつけるのか。
では、上位プランの差を何でつけるかを、どうやって見つけていくのかを解説します。
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- 量の割引は、使う量に原価が比例する商品では続かない
- 量で割り引けないなら、量以外で差をつける
- 自社のプラン表で確かめる手順
- まとめ
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